失敗しない不動産コラム
2024/09/06
個人で農地を借りるには?農地の見つけ方、借りる際の注意点
農業を生活の基盤にしたいと考える人が増えてきています。初めは研修生や見習いとしてスタートし、将来的には農地を借りて独立を目指す人も少なくありません。
では、農地を借りるにはどうすれば良いのでしょうか。ここでは、その手続きや農地を借りる際の注意点について詳しく解説します。
POINT
❶ 農地は個人でも借りれる?
❷ 農地の借り方
❸ 農地の探し方
❹ 農地を借りる時のポイント・注意点
❺ まとめ
┃農地は個人でも借りれる?
農地は個人でも借りることができるのでしょうか。もし借りる場合、どのような条件や賃料の相場があるのでしょうか。ここでは、個人で農地を借りるための基本的なポイントを確認してみましょう。
■農地を借りる時の条件
農業に個人で参入する際、農林水産省は以下の3つの要件を設定しています。
- 農地を全て効率的に利用すること
- 必要な農作業に常時従事すること
- 周辺の農地利用に支障がないこと
これに加えて、各地域の農業委員会が個別に定める条件もあります。
■賃金の相場
農地の賃借料は、農地法第52条に基づいて情報提供が義務付けられています。多くの自治体では、ホームページに平均額や最低額(最高額)などの情報を公開していますので、ぜひ確認してみてください。
┃農地を借りる方法
農地は、好きなときに自由に借りられるわけではありません。住宅を借りる場合と比べて、借り手の属性や経験が厳しく審査されます。ここでは、農地を借りるまでの流れの一例を紹介します。
■研修に参加
農業は「どこで」「何を」作るかがとても重要です。そのため経験を積むときは、将来農地を借りることを前提とした場所や作物を選ぶようにしましょう。
まったくのゼロから農業の経験を積む場合は、自治体やJA、各種団体などが新規就農希望者向けの研修や就農フェアなどを開催していますので、自分が参加しやすい研修先を探すと良いでしょう。
■農地の地主の紹介を受ける
農地を貸してくれる地主を見つけるまでには、現地で最低でも1年、一般的には1年半から2年の研修期間が必要です。研修中は、役所やJAなどの仲介者と日常的にコミュニケーションを取り、良好な関係を築いておくことが重要です。希望の農地が見つかったら、賃料や貸し出し期間、耕作する作物などについて地主と協議しましょう。
■農業委員会の許可をもらう
農地を賃借するには、農地が所在する地域の農業委員会の許可が必要です。農地法によれば、当事者同士が賃借契約に合意していても、農業委員会からの許可通知を受け取らなければ、その賃借は認められません。
■許可が下りたら借り受ける
農業委員会の許可を得てから営農を開始します。許可を得ずに契約を行うと、その契約は原則無効となるため、注意が必要です。
┃農地の探し方
希望条件に合う農地は容易に見つかるものではありません。研修期間中も継続して情報収集を心がけましょう。
■農業委員会・JA・役所に相談
希望する地域の農業委員会やJA、役所に対して、農地を借りたいという意向を事前に伝えておくことが重要です。情報を得るためには、日々のコミュニケーションが欠かせません。
■農地バンクなどのサイト
農地を貸したい人と借りたい人を結びつける「農地バンク」を定期的に確認することも重要です。農地バンクで見つけた物件については、農地バンクを通じて契約を結ぶことになります。
■研修に参加した場合の研修農家による紹介
研修先の農家は、その地域でのネットワークが広く、周囲の農地に関する情報が集まりやすいです。研修中に希望する条件を伝えておくと、あなたの仕事ぶりが評価された際に、良い農地が見つかった場合に優先的に紹介してもらえる可能性があります。
■地縁による紹介
地方では地域のつながりがより強くなることが多いです。農家に限らず、地域での関係を大切にしておくことで、そこから貸し農地の情報を得られる可能性が高まります。
┃農地を借りる時のポイント・注意点
農地を借りる際には、以下の点に留意することが重要です。
■不動産会社には依頼しない
農地の仲介は、不動産会社の主な専門分野とは言えません。地元の農家や地域の住民にとって、不動産会社は外部の存在と見なされることが多く、歓迎されにくい場合があります。依頼すること自体が禁じられているわけではありませんが、軽い気持ちで依頼すると、逆に悪影響を及ぼすこともあるので注意が必要です。
■素早く行動する
農地の価値や条件については、地域内で広く知られています。そのため、条件の良い貸し農地が登場すると、すぐに興味を持つ人が現れることが多いです。良い情報を得た際には、迅速に行動することが大切です。
■研修や普段の作業をおろそかにしない
農地の借り入れに気を取られるあまり、日常の研修や農作業が手薄になることは避けるべきです。そうした姿勢は、貸し手側にしっかりと伝わります。逆に、農業に真摯に取り組む姿勢を見せることで、良い情報が得られる可能性が高まります。
■貸主にメリットはない
実際、農地の貸し手は借り手を見つけるのに苦労することはほとんどありません。というのも、親族や地域の農業関係者など、信頼できる候補者が身近にいるからです。新規就農者に対して農地を貸し出すのは、貸し手にとってはリスクを伴うため、慎重になります。
そのため、農地の賃貸では貸し手が圧倒的に有利な立場にあります。この状況を理解しないと、農地を借りるのが難しくなる可能性があります。
■一般的な不動産賃貸とは異なる
農地の賃貸は、貸し手が圧倒的に有利な立場にあり、契約には農業委員会の許可が必要など、一般の不動産賃貸とは大きく異なります。不明な点を不動産会社に丸投げすることもできないため、しっかりと自分で理解し対処する必要があります。
■賃貸契約書を作成する
農地の賃貸においては、貸主が有利な立場にあるのは確かですが、そのためにただ従う必要はありません。最初に合意した内容が後から変更されないよう、必ず賃貸契約書を作成し、正式な文書で条件を確認しておきましょう。
┃まとめ
個人が農地を借りる際にできることや注意すべき点について見てきましたが、農地の賃貸はアパートを借りるのとは異なり、簡単にはいきません。そのため、効果的な借り方やコツを理解しておかないと、希望の農地を手に入れるのが難しく、時間ばかりが過ぎてしまう可能性があります。農業を生計の手段とするなら、その基盤となる農地の借り方についても十分に学んでおくことが大切です。
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