POINT
❶ 家族で相談 → 査定 → 媒介契約
❷ 販売活動 → 購入希望者との条件調整
❸ 売買契約 → 物件引き渡し
❹ まとめ
■売却の理由や売却後の生活について、家族で十分に話し合う
よくあるのが、「実は売りたくなかった」「買い替え先のマンションに満足していなかったけれど言い出せなかった」といった、後になって家族が意見を出し始めるケースです。売却が済んでしまってからではどうしようもないので、家族全員がしっかりと納得した上で話を進めるようにしましょう。また、話し合いを通じて方向性がまとまれば、不動産会社とのやり取りがスムーズになり、円滑な売却につながります。
話がまとまってきた頃には、どのくらいの価格で売却できるのかが気になり始めるでしょう。インターネットの無料査定などで相場を簡単に確認できる時代ですが、それらはあくまでも目安に過ぎないことを覚えておきましょう。全く同じ条件の不動産はないため、マンションの築年数や広さなどの物件概要だけでは、実際の査定価格を正確に把握することは難しいです。
■売却の意志が固まったら、不動産会社に価格査定を依頼
査定価格を把握したら、不動産会社に正式に売却依頼をして媒介契約を締結します。安心して売却を進めるためにも、この時点で不動産会社に売却の流れを確認し、不安な点があれば相談するようにしましょう。
■媒介契約を結ぶと、販売活動
不動産会社は物件を不動産流通機構「レインズ」に登録し、各種ポータルサイトに掲載したり、近隣にチラシを配布したりと、広告活動を展開して購入希望者を募ります。内覧の申し込みも入ってくるため、部屋の掃除や空気の入れ替えなどをして、内覧者に「住んでみたい」と感じてもらえるように工夫しましょう。
購入希望者から「不動産購入申込書」が提出されたら、不動産会社が間に入って契約条件の調整を行います。希望者と直接話した方が早いと感じるかもしれませんが、交渉がまとまりにくくなることがあるため、専門家である営業マンに任せるのが賢明です。
┃売買契約 → 物件引き渡し
売り主と買い主の合意が成立したら、売買契約書を取り交わします。契約が成立した後、手付金を受領し正式に売買契約が締結されます。この際、仲介会社から必要な書類や金銭などについての案内があります。
売り主は、登記済権利証書(または登記識別情報通知書)、本人確認書類(運転免許証など)、実印、固定資産税納付書を用意し、契約書に貼付する収入印紙代や仲介手数料の半金を準備します。普段使わない書類が多いため、事前に担当営業マンに確認しておくと安心です。
買い主から残代金が支払われたら、抵当権抹消登記などを行い、所有権が移転されます。それまでに引っ越しを済ませ、必要な手続きを行いましょう。当日は鍵の他に、管理規約や販売時のパンフレットなども準備しておいてください。また、後からトラブルにならないよう、退去時には売買契約書や物件情報報告書と相違がないかを再確認し、買い主に伝えていない傷や不備が見つかった場合は、すぐに不動産会社に報告して指示を仰ぎましょう。
┃まとめ
基本的な不動産売却の流れを理解しておくことで、不安を多少和らげることができるでしょう。実際に売却する際には、わからないことがあれば不動産会社の営業マンに確認しながら、買い主も売り主も満足できるスムーズな売却を目指しましょう。