失敗しない不動産コラム
2024/04/12
住宅ローンを一括返済すべき?完済のメリットデメリット
住宅ローンを一括返済することには、総返済額の削減や保証料の還元などのメリットがありますが、一方で返済手数料の発生などのデメリットも存在します。
この記事では、住宅ローンの一括返済を検討する際の10年後(住宅ローン控除期間後)の留意点や、
一括返済以外の選択肢について詳しく解説しています。住宅ローンに関する一括返済に迷っている方は、ぜひこれを参考にしてください。
┃住宅ローン控除期間(10or13年)はお得
住宅ローン控除とは、住宅を新築または取得する際に借り入れた住宅ローンの12月31日時点の残高に対して、0.7%または1%相当額を所得税から差し引く仕組みです。
住宅ローン控除の期間と控除率は以下の通りです。
■2021年までに新築または取得し居住した場合
控除期間:10年 控除率:1%
■2022年以降に認定長期優良住宅、認定低炭素住宅などを新築または取得し居住した場合
控除期間:13年 控除率:0.7%
■2022年から2023年までに一般住宅を新築または取得し居住した場合
控除期間:13年 控除率:0.7%
■2024年以降に一般住宅を新築または取得し居住した場合
控除期間:10年 控除率:0.7%
例えば、2024年1月に一般住宅を新築し、同年12月31日時点の住宅ローン残高が1,000万円の場合、最大で7万円が所得税から差し引かれます。
ただし、住宅ローン金利により、控除される金額が支払利息を上回る場合もあります。
例えば、上記条件で住宅ローン金利が10年固定型で0.5%の場合、控除期間中でも0.2%分(=0.7%-0.5%)が得となります。
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┃住宅ローン一括返済のメリット・デメリット
■メリット
返済総額の削減
住宅ローンの返済期間が延びれば、利息も相応に支払わなければなりません。しかし、一括返済により住宅ローンを完済すれば、元々支払うはずだった利息を省略でき、完済時点までの返済総額を減らすことができます。
保証料の返金可能性
住宅ローン契約で保証料を一括前払いしている場合、返済期間の短縮に伴い一部の保証料が返金されることがあります。ただし、保証料が毎月の支払い利息に含まれている場合は、保証料の返金は行われません。
■デメリット
返済手数料が発生する
住宅ローンを一括返済すると、金融機関に返済手数料を支払う必要があります。
金融機関により返済手数料は異なるため、一括返済する前に確認しておくといいでしょう。3大メガバンクの返済手数料は下記の表のとおりです。
窓口 | インターネット | |
---|---|---|
三菱UFJ銀行 | 33,000円 | 16,500円 |
三井住友銀行 | 22,000円 | 5,500円 |
みずほ銀行 | 33,000円 | 0円 |
手元の資金が減少する
通常、一括返済を行うと手元の資金が大幅に減少します。このため、急な出費に対応できなくなる可能性があります。特に子供の教育費や自家用車の購入など、将来的に大きな支出が予想される場合は、手元に十分な資金があるかどうかを考慮し、一括返済のタイミングを検討することが重要です。
資金に余裕がある場合でも、将来の不測の事態に備えておくべきです。例えば、病気やケガにより働けなくなった場合の生活費などを確保することが必要です。
これらを踏まえて、手元の資金が不安定な場合は、一括返済の是非を慎重に考えることをお勧めします。
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┃まとめ
これまでに住宅ローンの控除期間中の詳細や一括返済にまつわるメリット・デメリット、手続き、他の選択肢について解説してきました。
一括返済がもたらす影響は、個々の借主によって異なります。住宅ローンの一括返済を考える場合は、借りている金融機関や専門家(FPや税理士など)に相談することが賢明です。