失敗しない不動産コラム
2024/02/02
家を購入する流れをステップ別に解説!
家を買うことを決めたけれども「どこから手をつければいいのか分からない!」という人は多いと思います。
新築・中古に関わらず家購入をスムーズに進めるには、必要な手続きや費用、売買契約や住宅ローン審査の流れなど、
家を買う手順の概要を知っておくことが大切です。
家を買う手順は次の8ステップです。
STEP
❶ 物件を選び
❷ 資金計画
❸ 希望条件を整理
❹ 内見・申し込み
❺ 住宅ローン審査
❻ 売買契約
❼ 引き渡し
❽ 税金の手続き
ただし、中古住宅と新築マンションとでは少し違ってくるので、
家を買う時に最初にすることは「物件種別を決めること」だと言えます。
この記事では、家を買うことを初めて考えている方のために、
■家を購入する時の流れ・手順8STEP
について詳しく説明していきます。
┃家を購入する流れ・手順8STEP
❶物件選び
家を買う時に最初にすることは物件種別を決めることです。
新築住宅と中古住宅のどちらか 戸建て住宅とマンションのどちらか
これらの2つの選択肢については特に悩む方が多いところです。
それぞれの特徴や選び方について説明していきます。
■新築住宅と中古住宅のどちらかを選ぶ
新築住宅のメリットは何といっても自分が最初の住人になれることです。
使用感のある家が嫌いな人にとっては大きな魅力ですし、
中古住宅よりも「自分だけのマイホームを手に入れた」という自己所有感や家への愛着が強くなりやすいでしょう。
ただし、新築住宅にしかない付加価値としての新築プレミアムが付き、少し高くなってしまう点はデメリットです。
一方、中古住宅のメリットは、まず価格が安くなることです。
リフォーム代がかかるという反論もありますが、実際にはフルリフォームをしても新築購入価格には届かないことがほとんどです。
やはりコストの面では中古住宅が有利と言えます。
ただし、新築住宅と比べるとメンテナンスや修繕にかかる労力は確かに多くなります。
最新設備が入っていてメンテナンスの必要がない家に住みたい場合は、新築住宅の方が適しているでしょう。
■戸建て住宅とマンションとではどちらかを選ぶ
戸建て住宅のメリットはプライバシー性が高いことです。
マンションは同じ建物で多くの人と共に暮らすという仕組みなので、トラブルが起きやすいです。騒音トラブルなどが代表的です。
基本的に夜は静かに暮らさなければなりません。
それに比べて、戸建て住宅は自分だけの建物に住むことができるので、マンションよりもプライバシー性が高くなります。
マンションのメリットは立地条件がいいことです。
一般的にマンションは戸建て住宅よりも駅に近い便利な場所に建てられます。
駅から遠い住宅街と比べると静かな環境はなくなりますが、
周辺には買い物や子育てに便利な施設が整っているので、利便性は最高です。
共働きの家庭などにはマンションが向いています。
❷資金計画
■住宅ローンの借入可能額を把握する
住宅ローンを使う場合には、まずは自分の年収でどれくらい借りることができるのかを知っておきましょう。
自分で大まかに計算する方法は次の2つがあります。
年収倍率で計算する 返済負担率で計算する 年収倍率とは、年収に対して住宅ローン借入額(もしくは家の購入金額)が何倍なのかという数字のことです。
一般的に住宅ローン審査に受かりやすい年収倍率の目安は5~7倍までと言われています。
つまり、世帯年収500万円なら2,500万円~3,500万円くらいが借入可能額の目安と言えます。
また、返済負担率で借入可能額の目安を計算する方法もあります。
返済負担率とは、年収に対して住宅ローンの1年間の返済額が何割なのかという数字のことです。
住宅ローン審査に受かりやすい返済負担率の目安は、30~35%以下だとされています。
つまり、世帯年収500万円なら、1年間の住宅ローン返済額の目安は150万円~175万円ということになります。
■頭金としてどれくらい用意するかを決める
住宅ローンの頭金として現金でどれくらい準備しておくかも考えておきましょう。
頭金の目安は家の購入価格の10~20%と言われています。
頭金を出すメリットとしては、住宅ローンの借入額が減る分、毎月の返済負担が少なくなることや、返済期間を短縮することができることなどが挙げられます。
ただし、頭金は現金一括で準備しなければならないので、その分手元の貯金が減ってしまうことには注意しましょう。
最近では、頭金なしで住宅ローンを組める金融機関も多くなっているので、フルローンで家を買うのも1つの方法です。
■諸費用や住み替え費用も忘れない
家を買う時にかかる諸費用や住み替え費用は見落としがちですが、
忘れずに資金計画に入れておきましょう。
諸費用とは、家を買う時にかかる家の購入価格以外のお金のことです。一般的に家の購入価格の5~10%が諸費用の目安とされています。
具体的に諸費用としてかかる費用には次のようなものがあります。
●仲介手数料
● 印紙税
●登録免許税
●司法書士報酬
●修繕積立基金
さらに、住み替えの際の仮住まい費用や引っ越し費用、
家具家電の新調費用も資金計画に入れておくようにしましょう。
❸希望条件の整理
次に2~3日かけて買う家に求める希望条件をまとめていきましょう。
この段階で希望条件を明確にしておかないと、流れで家を買ってしまって「もっといい家があったかも」と後悔する可能性がありますので、
しっかり時間を確保するのがおすすめです。
希望条件として考慮しておくべき項目の一例は以下の通りです。
●必要な広さはどれくらいか
●何部屋の居室が必要か
●リビングの向き(東西南北)
●耐震等級は何級がいいのか
● 職場までのアクセスはどうか
● 庭が欲しいか ペットを飼えるか
まずは、思い浮かぶままに希望条件をリストアップしていくのがいいのですが、予算や土地には制限があるため、
すべての希望条件を叶えることは難しいでしょう。
そこで、だいたい条件を出し尽くしたら、優先度を決めることが必要です。
また、この段階で入居したい日も決めておくと不動産会社とのコミュニケーションが円滑になるでしょう。
❹内見・申し込み
ここまでは準備段階でしたが、いよいよ家探しをしていきます。
ネットでの調査から内見までを含めて1~2か月くらいの期間で終わらせると良いでしょう。
まずは物件情報を集めて、内見をしたい物件を選んでいきます。
物件情報を集める手段としては以下のような方法があります。
●不動産会社の店舗
●不動産情報誌
●ネット検索
条件に合う物件を絞り込んだら、いよいよ実際に内見をしていきます。
1日に見ることができる物件数は多くても3件が限界です。
1日1~2件の内見を基準として考えておくと良いでしょう。
売買契約が完了したタイミングで、住宅ローンの本審査を申請します。
本審査が通ったら、金融機関と住宅ローンの契約を結び、融資が実行されるのを待ちましょう。
❺住宅ローン審査に申し込む
購入したい物件に申し込みをしたら、住宅ローンの審査も進めていきましょう。
住宅ローンでは、本審査の前に事前審査に合格する必要があるため注意が必要です。
事前審査は通常数日程度で結果が出ますが、場合によっては数週間程度かかる場合もあるため、
できるだけ早めに準備をすることをおすすめします。
住宅ローンの詳細な手順については後述するので、参考にしてみてください。
❻売買契約をする
買いたい家が決まったらいよいよ契約に進んでいきます。
まずは、購入申し込みをして売主に対して、その家を買いたいという意思を伝えます。
具体的には購入申込書という書類に記入して提出します。買いたいと決めているのになぜすぐに契約とならないかというと、
他にもその家を買いたいと希望している人がいる可能性があるためです。
この購入申し込みは、まだ住宅ローンの審査中だけど買う気持ちはあるということを伝える役割も持っているのです。
売主買主双方で合意ができたら、売買契約を行います。
売買契約は仲介業者から重要事項説明という物件の詳細や取引条件についての説明を受け、問題なければ署名・捺印をするという流れです。
このタイミングで手付金や仲介手数料を支払うため、準備しておきましょう。
また、購入申し込み書の提出と売買契約自体にはそれほど時間はかからず、
それぞれ1日で完了しますが、売買契約は売主・買主・不動産仲介業者の3者が立ち会って行われます。
スケジュール調整を考慮して、購入申し込みから1~2週間の期間をみておくとよいでしょう。
❼引き渡し
支払いの準備まで整ったら、最後はいよいよ物件の引き渡しになります。
なお建売の場合は新築しているケースもあるため、入居前には問題なく施工されているかチェックする「内覧会」が行われます。
また注文住宅の場合であれば、工事中に何度か立ち会いに入るケースがほとんどです。
施工を進める中でも特に重要な工程において、その都度確認が求められます。
❽税金の手続き
引き渡しが完了したら、税金の手続きを行いましょう。
家をローンを組んで購入し、住宅ローン控除を受ける際には、家を買った翌年に確定申告をする必要があります。
確定申告の期間は例年2月16日~3月15日までの1ヶ月間が原則です。
開始日もしくは終了日が土日祝日の場合は、翌月曜日が開始日・終了日になります。
住宅ローン控除の適用条件の1つが確定申告なので、必ず忘れずに行いましょう。
┃まとめ
以上が、家を買う時の流れ・手順8STEPのまとめです。
家を買うことは人生の大きな決断の一つです。
慌てずにじっくりと準備を進めて、後悔のない家選びをしてください。