失敗しない不動産コラム
2023/11/24
間取り┃間取りの見方
家をつくるときには「間取り図」が必須です。
今回は、自宅を設計するにあたって間取り図のつくり方や見方、書き方について知識を得たり、
良い間取り図を知りたい人向けに、間取り図のチェックポイントや作成のコツを説明します。
この記事を読んで、間取り図の基礎を理解してスムーズに作成できるようになりましょう。
┃間取りとは…
間取り図とは、部屋の配置や窓・ドアの位置などがわかる平面図のことです。
建物の基本情報を把握するために必要になります。
例えば、3LDKで部屋と部屋の間隔はどのくらい空いているのか、2LDKの場合ダイニングの位置、
玄関から部屋までの距離などを間取り図で確認できます。
ただし、間取り図では空間の開放感や窓の高さを把握するのは難しいです。
┃間取り図の略語・用語
間取り図にはアルファベットの略語が使用されます。
以下は用語とその意味の一覧表です。
間取り図の略語・用語 | 意味 |
K | キッチン |
DK | ダイニングキッチン(居間がひと部屋の場合は4.5畳、ふた部屋以上は6畳以上ある場合にDKと表記される。) |
LDK | リビングキッチン(居間がひと部屋の場合は8畳、ふた部屋以上は10畳以上ある場合にLDKと表記される。) |
S/SR | サービスルーム(居間の採光や換気の基準が建築基準法に達していない部屋。) |
SB | シューズボックス |
SCL/SIC/ECL | シューズインクローゼット。または、エントランスクローゼット。 |
UB | ユニットバス(床と天井、壁が一体となった浴室のことをいう。) |
WCL/WIC | ウォークインクローゼット(広さがあり、人が歩いて入れる大きさの収納スペース。) |
UT | ユーティリティテラス(洗面所やキッチンの隣に併設される半屋外スペースのこと。) |
PS | パイプスペース(水道、ガス、電気などのメーターを集結させた検針するためのスペースのこと。) |
R/冷蔵庫 | 冷蔵庫を設置するスペース。 |
W/洗 | 洗面器を置くためのスペース。 |
※畳数表現はマンションやアパートの物件表記ルールです。
┃間取り図のポイント
ここからは、間取り図の見方やチェックすべきポイントを説明します。
■方角(方位)
間取り図を確認するときは、方角を確認することが大切です。Nを指す方が北になります。
南向き、東向きは建物に光が入りやすく、過ごしやすい環境といえるでしょう。
北向きは太陽の光が差し込みにくいので、部屋の温度があまり上がらなかったり、洗濯物が乾きにくかったりします。
ただし、周囲に大きな建物があると思うように光が入らないこともあるので、
方角と合わせて周囲の状況にも注意してください。
■敷地境界線
敷地境界線とは、建てる土地の外枠線のことです。
駐車スペースをはじめ、物置やエアコンの室外機などの設置を考えている場合は、
建物と敷地境界線の間を確認しておきましょう。
その他、電柱の位置、敷地内の水道メーター、最終マスの場所や
配管スペースがとれているかも設計者と確認しておきましょう。
通常、隣地との間に境界釘や境界標が打たれていることがありますが、
垣根や堀が設置してあるだけで、境界が曖昧になっている場合もあります。
■大きさ
間取り図を見るときは、部屋や収納スペースなどの大きさも確認することが大切です。
基本的に部屋の大きさは「帖」で表記されています。
一部の間取り図では帖ではなく、「㎡」でサイズ表記されていることもあります。
ちなみに、間取り図では壁の中心の線を結んだ面積が示されています。
壁の表面から計測しているわけではないことを頭に入れておくといいでしょう。
■扉の種類
間取り図をみれば、開き戸や引き戸など家に使われている扉の種類がわかります。
引き戸はドアをどの方向にスライドするのかを確認し、
開き戸は内開き・外開き、右か左かのどちらかを確認するようにしてください。
ドアの種類や開く方向などは、家具や家電のレイアウトにかかわってくるため
しっかりチェックしておきましょう。
■動線
動線とは、生活の中で人が動く経路のことです。
動線が短ければ短いほど、家の中で効率よく活動できることを意味します。
間取り図から動線をイメージしづらいときは、実際に間取り図に想定される経路を書き込んで見るといいでしょう。
線が複雑になる場合は、間取りを考え直したり、
家具や家電の配置を再検討したりして解決します。
■収納
収納とは、例えば、押入れ、クローゼット、物入れなどのことです。
人が部屋の中で快適に生活するためには、収納スペースをうまく活用することが重要になります。
収納スペースは形状がさまざまなので、奥行きや広さなどをしっかり確認することが大切です。
収納力を確認したいときは、収納スペースに色を塗るとわかりやすくなっておすすめです。
■窓
窓は明るさを確保する事も大切ですが、風通しも考える必要があります。
間取り図を見れば窓や扉の開閉の方法や、設置箇所を確認できます。
図の表現方法で、開き戸や引き戸の違いを見分けたり、表示記号で片開、折りたたみ、引き違いなどの種類を判別したりできます。
窓の種類を元にカーテンやブラインドを選んだり、配置するものを考えたりするといいでしょう。
住まいの快適な生活に、間取り図は欠かせません。間取り図の見方を覚えることにより、
自分の理想とする住まいが見やすくなってくるはずです。
ぜひ、今回の解説を参考にて物件探ししていただければと思います。