失敗しない不動産コラム
2023/06/09
2階建て住宅のメリット・デメリット
回りを見渡せば当たり前のように目に入る2階建て住宅。平屋も散見され3階建て住宅も増えているとはいえ、
一戸建て住宅はほとんど2階建てです。ごく一般的な存在の2階建て住宅について、その実態を探ってみましょう。
┃2階建て住宅はどれくらいある?
総務省が5年ごとに実施している「住宅・土地統計調査」の平成20年分データ(100戸単位で四捨五入)
によれば、全国の専用住宅総数4,828万1,000戸のうち、一戸建て住宅は2,628万2,900戸。
さらに、このうち2,123万9,200戸が2階建てで、一戸建て住宅全体の80%あまりを占めています。
それ以外には平屋が427万700戸、3階建て以上が77万3,000戸となっています。
2階建て住宅が急増したのは高度成長期の昭和36年以降で、
現存する住宅の建築年でみると、昭和25年以前は平屋が67万1,000戸、
2階建て住宅が93万5,400戸で大きな差はありません。
しかし、現在では平屋が2階建ての10分の1に満たない状況です。
もちろん、都市部ほどその差は大きいでしょう。
2階建ての一戸建て住宅を構造別にみると、木造が859万8,700戸、防火木造が1,133万8,900戸、
非木造(鉄筋コンクリート造、鉄骨造など)が130万1,700戸です。
木造と防火木造とで約94%を占めています。
また、用途別では2階建て住宅の持家が2,000万5,400戸、借家が97万2,900戸となっています。
借家には民間の賃貸物件だけでなく、公営住宅なども含まれます。
一方、テラスハウスなどを含む「長屋建て住宅」では、総数128万1,900戸のうち約64%の82万3,400戸が2階建てで、
平屋建ての2倍未満に留まります。これは長屋建てのうち、
約3分の2を借家(賃貸物件、公営住宅など)が占めることとも関連がありそうです。
┃2階建て住宅のメリット・デメリット
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❶メリット
必要な間取りや居住スペースを得ることのできる
❷メリット
住宅が密集しがちな都市部では、2階建てとすることによって通風や採光を得やすい
❶デメリット
階段によるデッドスペースが生まれやすい
❷デメリット
階段の上り下りを伴う生活動線は当然ながら長くなりがち
❸デメリット
子どもが独立して高齢夫婦だけの世帯になると、2階の部屋が使われなくなる
┃マンションにも2階建てがある?
理論上では1階建てのマンションも2階建てのマンションも可能ですが、
1階建ての場合はほぼ「タウンハウス」に分類され、マンションと呼ぶことはないでしょう。
2階建ての場合にも、各戸の玄関を1階に設けて部屋の内部を2階建て構造としたほうがニーズに合致し、
これもやはり「タウンハウス」となります。そのため、1階と2階とが区分された分譲マンションは、
あったとしてもかなり数が限られるでしょう。分譲マンションとして考えた場合、
2階建てでは事業効率が悪いこともあり、低層であっても3階建て以上とすることが大半です。
冒頭に挙げた総務省の「住宅・土地統計調査」では、「共同住宅」の持家のうち、
1階建てはわずか200戸、2階建ては17万2,600戸に留まります。
これに対して3~5階建ては108万9,000戸、6~10階建ては179万6,100戸、
11階建て以上は160万200戸となっています。
ただし、賃貸住宅の場合には2階建ての共同住宅が約502万戸に達しています。
これにはアパートも含まれますが、281万戸あまりは非木造であり、
2階建ての賃貸マンションも相当数あるものと考えられます。
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