失敗しない不動産コラム
2023/02/24
60代で家を買う! お金の話と住まいの選び方
60代での住宅購入では、30代や40代などの若い世代と比べて目を向けるべきポイントも少し変わってきます。
この記事では、60代で家を買うときに考えておきたいポイントを
「お金」と「住まい選び」の2つの観点から見ていきましょう。
┃60代のマイホーム、資金計画を立てよう
◐ 住宅のプランを考えるうえでは、何よりも具体的な数字に基づいた資金計画を立てることが大切です。ここでは、資金計画で考えたいポイントを2つに分けて解説します。
❶自己資金はいくらあるのか
┗まずは、現在あるいは近い将来における自己資金がいくらあるのかをきちんと把握しましょう。
現時点での預貯金や積み立て、株式などの有価証券に加えて、60代では退職金の有無や金額もある程度明確になっていると考えられます。
60代で新たに高額な住宅ローンを組むのは現実的ではありません。自己資金がいくらあるかによってプランが大きく変動する点に注意しましょう。
❷老後の生活費の事も考える
┗総務省統計局の2021年「家計調査報告」によれば、65歳以上の無職世帯における1ヶ月当たりの平均的な生活費収支は
単身世帯…収入約12万 支出約13万
夫婦世帯…収入約20万 支出約22万
単身世帯と夫婦世帯のいずれにおいても、年金などの社会保障給付だけでは毎月の生活費をまかなえていないことが分かります。
収支バランスとしては、平均で毎月1~2万円程度の赤字です。
住宅ローンの返済や家賃を払う場合は、上記の平均データよりも多くの生活費を見積もっておかなければなりません。
┃60代で住宅ローン、注意と選択肢
◐ 60代であっても、きちんと審査に通れば住宅ローンを利用することは可能です。しかし、やはり若い世代と比べると、考えなければならないポイントは多くなります。
◆長く返済期間が取れない為、頭金が必要
┗住宅ローン審査では「完済時年齢」が重要視されるため、60代で利用する場合には、あまり長い返済期間はとれません。そのため、十分な頭金が必要になってきます。
◆二世帯で暮らすときには、親子リレーローン
┗また、二世帯住宅を建てるなど、子どもとの居住を考えている場合には、親子リレーローンを検討するのもひとつの方法です。
子ども世代に返済を引き継ぐ形式をとれば、返済期間の制限を気にせずに住宅ローンの利用計画を立てられます。
◆自宅を担保にしてお金を借りる、リバースモーゲージ制度
┗もうひとつの選択肢として、「リ・バース60」というリバースモゲージ型住宅ローンが挙げられます。
これは、死亡時に元金を相続人が一括で支払うか物件を売却することで、毎月の支払いを利息部分のみに抑えられる仕組みです。
┃まとめ
- 持ち家を購入する場合は、先を見据えた慎重な資金計画が求められる
- 老後の生活費を具体的に検討して、住宅に使える資金を逆算しておこう
- 住宅ローンを利用するなら、親子リレーローンや高齢者向け商品も検討してみよう