失敗しない不動産コラム
2022/08/26
鉄筋コンクリート造(RC造)と鉄筋造(S造)の違いは?
みなさんは、住宅情報サイトで鉄筋コンクリート造とか鉄筋造などの表記を目にしたことはありますか?
似た印象ですが、実際の特徴は大きな違いがあります。今回は鉄筋コンクリート造と鉄骨造を比較しながら、主な特徴やメリット・デメリットを紹介していきます。
■鉄筋コンクリート造(RC造)
鉄筋コンクリート=RC(Reinforced Concrete)は強化されたコンクリートの意味で、
コンクリートに鉄筋(太さ1cm以上の鉄の棒)を埋め込んだ構造のことを指します。
木造と比較すると、遮音性、気密性、耐震性、耐火性に優れており、マンションなどの集合住宅に適した強みを持っているのが特徴です。
一般的には10階建てまでの中低層マンションなどで使用
■鉄筋造(S造)
鉄筋=Steelは鋼の意味で、
鉄の合金である鋼を柱や梁などの骨組みに使用しているため、S造と表記されます。
鉄筋コンクリートよりも軽いため、高層マンションなどで採用されるケースが多いものの、
一戸建てや工場、倉庫といった施設にも頻繁に用いられています。
鉄筋には「軽量鉄骨造」と「重量鉄骨造」があります。
「軽量鉄骨造」→現場で組み立てを行う「プレハブ工法」が使用されるケースが多い
「重量鉄骨造」→柱の本数の割に広い空間を確保できているので、大型のホームセンターでも使われる
┃メリット・デメリット
■鉄筋コンクリートのメリット・デメリット
〇メリット
・遮音性や気密性に優れている
・耐震性に優れている
・「耐火建築物」として認められている構造であり、地震だけではなく火災にも強い
・高い気密性を備えているため、エアコンの効率がいい
×デメリット
・建築コストがかかるので、建築費用や家賃などが高くなる
・気密性の高さによって湿気がこもりやすく、カビが発生しやすい
・地盤への負荷がかかるため、立地によっては耐えられない可能性がある
■鉄筋のメリット・デメリット
〇メリット
・工期が短縮できることや大規模な地盤改良の必要がない点から、建築コストが安い
・部屋が広く使えたり、自由な間取り設計を行えたりする
・耐久性は木造よりも優れている
・木造よりも火災保険料が安くなる
×デメリット
・火災には弱い
・遮音性は低く、周りの生活音などが聞こえやすい
・地盤が弱いと建てられない
┃まとめ
- 鉄筋コンクリート造はコンクリートに鉄筋を埋め込んだ構造
- 鉄筋コンクリート造は、遮音性、気密性、耐震性、耐火性などに優れている点がメリット
- 鉄骨造には重量鉄骨造と軽量鉄骨造があり、それぞれ異なる特徴を持つ
- 重量鉄骨造は間取りの自由度が高い点が魅力
- 軽量鉄骨造は工期の短縮や建築コストの縮小が可能な点がメリット